茨城医学会麻酔科分科会立ち上げのご挨拶

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平成25年、茨城県医師会学術部のご理解により茨城医学会麻酔科分科会として私どもの団体である茨城臨床麻酔ネットワークが認可されました.設立の背景には茨城県の困窮する医師不足があり(県内医師数150人/10万人,全国ワースト2位),そのなかでも麻酔科医師の数は僅か3.7人/10万人と極めて深刻な状況にあります.その大きな要因は絶対的な医師不足というよりは都心への麻酔科医師の偏在にあると考えられています.県内でみますと県南地区は都心に比較的近いだけでなく筑波大学病院が所在することから麻酔科医師はなんとか充足していますが,その他の地区に関しては県央・県北地区を筆頭として誠に寂しい状況です.そこで私どもは6年前から「茨城臨床麻酔ネットワーク(ICAN)」という学術団体を設立して定期的な学術集会の開催を主体として活動てきました. この目的は麻酔科医師どうしの情報交換にだけでなく日本麻酔学会の理念とする質の高い麻酔科医師の育成・先端的研究の傾聴・正しい知識の啓発と普及などの達成の寄与にあります.一致団結した学術活動を継続することで県内の麻酔科医師をアピールして新たな麻酔科医師を呼びこむことができる可能性やマンパワー不足から手が回らなかった救急医療や集中医療、疼痛・緩和医療などの領域においても麻酔科医師が大いに活躍し地元の医療に貢献できる日がくると信じています.今後さらに公益性の高い麻酔科の学会を目指して一致団結すべきと考え県医師会のお力をお借りしたわけですが,今後は県内全域に会員を募り医師以外のパラメディックの方々へも活動をアピールし,茨城県全体に会員を拡充していくことを目標にしていきたいと思います.皆様のご理解とご協力を頂きましてこの会が発展しますことを祈念してやみません.

最後に,茨城県医師会学術部のご協力を頂き,めでたく平成25年10月26日、第1回茨城医学会麻酔科分科会が開催できましたことを関係各位の皆様に心から感謝申し上げます.

平成25年吉日